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レンズの基礎知識

必要な焦点距離の判断方法

用途に適したレンズを選択する際、以下を検討してください。
・視野(FOV)-撮像される領域のサイズ
・作動距離(WD)-カメラレンズから物体または対象までの距離
・カメラのイメージセンサのサイズ
(例)物体の幅を測定している場合、CCD水平仕様を利用するなど

焦点距離を理解する

ビデオレンズは焦点距離によって3つのカテゴリに分類されます:標準、広角、望遠です。焦点距離とは、カメラセンサとレンズ中心の間の距離です。焦点距離が長いほど、イメージは大きく現れます。その為焦点距離が長いほど、用途においてはレンズがより望遠になります。
・標準レンズ:観察対象の物体サイズは変わらない
・広角レンズ:より広い視野を提供し、その為観察対象の物体サイズはより小さくなる。
・望遠レンズ:遠方にある物体の大きなイメージを作りだす。焦点距離が長いほど、イメージは大きく撮像されます。

例:1/3インチCCDカメラ(4.8mm水平)を持っているとします。物体とレンズ前面までの距離は305mmです。視野、又は物体サイズは、64mmです。換算係数は、1インチ=25.4mm(切り上げです。単位はmmで計算
FL=4.8mmx305mm/64mm
FL=1464mm/64mm
FL=23mmのレンズが必要

F/♯ を理解する

F値はレンズの明るさを示す値です。焦点距離と入射瞳(レンズに光は入る位置)直径の比率から求められる値で、カメラセンサに届く光量を決定します。値が小さければ小さいほど、開きは大きくなり、レンズは明るくなります。

イメージサイズ

レンズは、イメージサークルと呼ばれる、円状のイメージを持っています。カメラでは、四角のイメージを持っており、イメージサークル内で作りだされたイメージを検知します。
映像の横対縦の長さの比は、アスペクト比と呼ばれ、一般的なカメラの場合は、4:3(H:V)です。

イメージサイズ表

イメージセンサーサイズ

イメージサイズ

最接近距離

最接近距離(M.O.D)は、撮影時にどれだけレンズを物体に近づけられるかを示します。レンズの前側ガラスから測定されます。

画角と視野

画角とは、特定のイメージサイズが決められたレンズで観察する事ができる撮像範囲です。
通常、画角はレンズが無限遠にフォーカスした状態を想定して測定されます。画角は、焦点距離とイメージサイズがわかっていれば計算する事ができます。物体距離が有限の場合は、角度は使用されません。代わりに撮像可能な範囲の寸法、視野が使用されます。

Angle of View:画角 Image Size:イメージサイズ Focal Length:焦点距離
Field of View:視野 Object Distance:物体までの距離 

焦点距離

光学システムにおける主点と焦点の間の距離。1枚の薄肉レンズでは、焦点距離は、レンズと焦点の間の距離と同じになります。

Focal Point:焦点

後方焦点距離

後玉レンズの頂点とイメージセンサ間の距離

フランジ距離

機械のマウント面とイメージセンサとの間の距離(空中)。
Cマウント=17.526mm
CSマウント=12.526mm

画角とイメージセンサのサイズの関係

異なるチップサイズのイメージセンサ(1/3、1/2、2/3、1、4/3など)を使い、焦点距離が同じの場合、それぞれの視野は異なります。
大きいイメージセンサデバイス用に設計されたレンズは小さいサイズのカメラに対応できますが、小さいフォーマットのイメージセンサデバイス用に設計されたレンズが、大きいサイズのカメラに搭載されると、モニター上のイメージ角は暗くなります。
イメージセンササイズの比率は、1:0.69:0.5:0.38:0.25です。これはつまり、1/2型は1インチの50%、1/2型は2/3型の75%、そして1/3型は1/2型の75%であることを意味しています。

画角とイメージセンサのサイズの関係

CSマウントカメラ用にCマウントレンズを使用する際は、C/CSマウントアダプタ(5mm厚)が必要になります。